
ハードモードだった日やイライラした時、なんとなーく疲れが取れない日々が続いた時など、ダイエット中や夜中なのにも関わらず「無性にアレ食べたい!」という気分になる時ってありませんか?
それは、時にらーめんだったり甘いものだったり、とびきりジャンクな油ものだったり…。
実は、このような状態になるのは“気分”の問題だけではなく、体にどこか不調がある時や、足りていない栄養素を欲しがっている体からのサインであることも!
そこで今回は「無性に食べたくなる」代表的な食べ物と、食べたくなる隠された理由についてご紹介します。
らーめんが“〆に欠かせない”と感じる理由

「無性に食べたい!それも、なぜか飲み会の後に」という気分の代表的な食べ物といえばらーめん。真夜中でも、ダイエット中でも、〆にはコレ!という人も多いのでは。
実は、お酒を飲んだ後にらーめんが食べたくなる秘密は、体が「ブドウ糖」と「塩分」を欲しがっているからなんです!
アルコールを摂取すると、体内はアルコールを分解しようとします。この分解に必要な栄養素の一つがブドウ糖。人は通常、炭水化物を摂取することによって糖分を供給しているほか、肝臓でグリコーゲンという物質を分解しブドウ糖を作り出しています。
お酒を飲みすぎてしまうと、グリコーゲンはアルコール分解するだけて手いっぱいになってしまい、新たにブドウ糖を作っている暇がありません。そこで脳が「炭水化物を摂取せよ」と命令を出し、手早く炭水化物を取れるため、らーめんが食べたくなるのです。
さらに、なぜかお酒を飲んだ後は、いつもよりスープを多めに飲んでしまいたくなりませんか?
それは体が「ミネラル」「塩分」を欲しているから。アルコールには利尿作用があるため、飲酒後は尿とともにナトリウムが体から出ていきます。らーめんはナトリウムの供給源でもあるため、「しょっぱいスープ」がいつも以上に美味しく感じられるのだとか。
無性に食べたい“甘い・辛い”も体からのサイン?

さて“しょっぱいもの”を欲するメカニズムについては上記で触れたとおり。実は「甘い、辛い、酸っぱい」といった無性に食べたくなる味で、体が発しているサインがわかることがあります。
「疲れた時は甘いもの」と、よくいわれるように甘いものが欲しくなるのは、心身が疲れている証拠。糖分は素早く体内でエネルギーに変わるので、体が甘いものを食べることで素早くエネルギーをチャージしようとしているのです。
糖分の摂りすぎが気になる人は、たんぱく質を補給することでエネルギーチャージになります。乳製品や大豆製品、鶏ささみなどで力を蓄えて。
また甘いものがチョコレート限定だとすれば、マグネシウム不足の可能性も。マグネシウムが不足すると、骨の形成などに影響が出てしまたり、脳が酸欠状態になって神経過敏や抑うつといった症状が出ることも。こちらも食べすぎが気になるならナッツ類、海藻類などマグネシウム含有量が多い食べ物を意識的に摂ってみて。
辛いものもまた、ストレスが原因となっていることがあります。イライラした心を、別の刺激でごまかそうとしているのだとか。胃腸に負担がかかってしまうので、こちらも食べすぎには気をつけ、別のストレス発散方法を考えるなどの対策をしましょう。
体がへとへとの時に食べたくなるのが酸っぱいもの。クエン酸回路というエネルギーを作る機能がうまく働いていない時に起こります。スポーツの後にレモネードが配られたり、夏バテにお酢の入ったドリンクなどがおすすめされたりするのは、これが理由なんです!
【番外編】もしかして鉄欠乏性貧血かも!?「氷食症」

ここからは味覚とは少し違いますが、無性に氷をバリバリ食べたくなることってありませんか?
真夏でもないのに、氷だけを1日に何個も食べたくなるなら、それは鉄分不足や鉄欠乏性貧血、ストレスが原因の「氷食症」を患っている可能性があります。とくに若い女性に多いのだそう。
鉄分不足になると、血液の機能が低下し体内が酸欠状態に。自立神経の働きが乱れ、体温調節がうまくできず、体内や口内を冷やそうとして氷を求める、といったメカニズムなのだとか。
あまりにも食べる量や回数が多いようなら、1度受診してみるのがおすすめ。貧血や、貧血の原因になっている子宮筋腫や胃潰瘍といった氷食症の根本の原因が判明し、改善が期待できるかもしれません。
いかがでしたか?
「無性にアレ食べたい」は、理由なく無意識に感じるものだったり、単に食の好みの問題だったり…と思っている人が多いのではないでしょうか?
不足栄養素を補いたい体からのSOSや病気が隠れていたりと、しっかり理由がある場合もあるので、ぜひ健康づくりのご参考にしてくださいね!