
ダイエット中の人や健康意識の高い人はもちろんのこと、普通に生活していてもなんとなく罪悪感を覚える、夜中の“もぐもぐタイム”。
「夜中に食べる=太る」というのは知っているのに、なぜだか冷蔵庫や食品庫を覗くと食べたくなるのは、らーめんやチョコレート、ポテチなどの高カロリー食…。さらには、その瞬間は我慢できても、なぜだか翌日にまでその食欲が続いたりすることも。
こんな風にコントロール不能な食欲が湧くのは、慢性的な睡眠不足が原因かもしれません。実は睡眠と食欲にはとっても深い関係性があるのだそう。夜ふかしを続けると、らーめんやチョコレート、ポテチなどの高カロリー食が無性に食べたくなるのにも、ちゃんと理由があるようです。
今回は、原因は睡眠不足!?らーめん、チョコetc…高カロリー食が無性に食べたくなる理由と睡眠と食欲の関係について深堀りしていきたいと思います!
「睡眠不足=太る」本当の理由

まずは睡眠不足になると、体へとどう影響するのかを見ていきましょう。「睡眠不足=太る」とよく耳にします。「それって夜中についつい食べちゃうからでしょ?」と考えている人が多いようですが、実はそれだけが原因ではないのです。
また、睡眠時間が減ると、単純に起きている時間=活動時間が増えるので、むしろなんとなく体重が落ちるようなイメージを持つ人もいるかもしれません。「だから…夜中に食べなきゃ良いわけよね??」という発想に落ち着いてしまいそうですが、問題はもうちょっと複雑なのです。
体は、睡眠不足の状態になると、まず基礎代謝が低くなってしまいます。基礎代謝とは体温を調節したり、呼吸をしたり、内蔵を活動させたり、と生きていくために必須で消費するカロリーのこと。
この基礎代謝が下がると、同じだけのカロリーを摂取しても消費するカロリーの総量が減ってしまうため、太りやすくなると言われています。これが「睡眠不足=太る」のメカニズムです。
つまり、夜中のらーめん、チョコレート…などの高カロリー食を我慢したとしても、睡眠不足の状態だと、そうではない時と同じ食事量では、どうしても太りやすくなってしまうということなんです。
では、「睡眠不足の時は少食にすればOK?」かというと…。
睡眠不足時の食欲は体からの叫び!

「睡眠不足の日はあまり食べない」。そう心に決めたとしても、実は体からはたくさんのサインが出ていて、意思の力だけで食欲を抑えるのはちょっと難しそう。そのサインの一つが食欲をコントロールするホルモンとの関係です。
睡眠時間が短くなると、体は「活動時間が長くなる」と判断するので、必要なエネルギーを確保しようとします。食欲を増進させるホルモンを増やし、食欲を抑えるホルモンを減少させて、体の中のエネルギーを保とうとするのです。これが睡眠と食欲との深〜い関係。
我慢しようにも、体が「何か食べてよ!」と必死で訴えかけているわけです。
睡眠不足で、さらに食べることも我慢してしまうと、心もストレスでいっぱい。翌日元気に活動するのはほぼ不可能な状態に。そして、このストレスもまた、高カロリー食を求めることにもつながっていくのです。
高カロリー食を求めてしまうワケ

睡眠不足になると、高カロリーなものが食べたくなるのには「レム睡眠」との関わりがあるのだそう。ご存知の方も多いと思いますが、睡眠には、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」の2種類があります。
睡眠中はこの2つを繰り返しているのですが、「レム睡眠」が不足すると、脳の食欲のバランスや嗜好を司る部分に影響して、甘いものや脂っぽいものが食べたくなるのだそう。
また、先程のストレスも大敵。睡眠は体や脳を休めてストレスを解消したり緩和する、生き物にとって必要不可欠なもの。睡眠不足の人は、どうしてもストレスを抱えやすく、発散のためにジャンクな食べ物を欲してしまうこともあるといいます。
睡眠と食欲との意外な関係性が分かると、単純に食べるのを我慢するよりも、しっかりと睡眠時間を確保することの方が大切なのだと分かりますね。
らーめんもチョコレートも、たっぷり睡眠を取って健康な状態でおいしくいただくのが一番です。毎日の睡眠サイクルを見直して、ぜひノンストレスならーめんライフを!